[ブリュッセル 28日 ロイター] – 欧州連合(EU)のトゥスク大統領は28日、英国の欧州連合(EU)離脱期限を来年1月31日まで延期することでEUが合意したと表明した。
大統領はツイッターに「EU27カ国は、英国が求めたEU離脱の2020年1月31日までのフレクステンション(柔軟な延期)を受け入れることで合意した」と投稿。EU首脳会議は開催せず、文書を通じて正式決定するとの見通しを示した。
今後、EUは英国からの返答を待つ。英国の返答から24時間以内であれば、加盟国政府は延期を拒否できる。加盟国が拒否しなかった場合は離脱延期が正式に決まる。
外交筋は「明日には(離脱延期を)正式決定できる」と述べたが、別のEU当局者は正式決定が30日までずれ込む可能性があるとの見方も示した。
関係筋によると、延期には(1)離脱協定案の再交渉はしない(2)EU諸国がEUの将来について英国抜きで協議することを認める──といった条件がつく。
英議会が11月中に離脱協定案を批准すれば12月1日の離脱が可能。12月中の批准なら来年1月1日の離脱が可能になるという。
こうした中、英下院は28日、ジョンソン首相が提案した12月12日の総選挙実施に関する動議を否決。賛成票は299票と、可決に必要な3分の2に当たる434票に及ばなかった。採決を受けジョンソン首相は12月総選挙の実施提案を改めて行うと表明した。