北朝鮮の金桂冠外務省顧問=2011年7月、ニューヨーク
北朝鮮の金桂冠外務省顧問=2011年7月、ニューヨーク

 【ソウル時事】北朝鮮の金桂冠外務省顧問は18日、トランプ米大統領がツイッターを通じて、金正恩朝鮮労働党委員長との再会談に意欲を示したことに対し、「対話の糸口をつかみたければ、敵視政策を撤回する決断を下すべきだ」と強調した。北朝鮮の非核化をめぐる米朝交渉で米側のさらなる譲歩が必要との認識を示した形だ。朝鮮中央通信が報じた。

米大統領、北朝鮮に「迅速行動」促す 私が唯一の交渉相手

 金桂冠氏はこれまで3回にわたり、米朝首脳が顔を合わせたものの、「朝米関係で大して良くなったことはなかった」と指摘。米国が北朝鮮の核問題で進展があったようなそぶりを見せながら、「(自らに)有利な時間稼ぎだけを追求している」と批判した。

 その上で、「われわれに無益な会談には興味を持っていない」と述べ、「何も返してもらえないまま、これ以上米大統領が誇れる材料は与えない」と主張。核実験や長距離ミサイル発射の停止など、北朝鮮側が先行して講じた非核化措置に対し、米側が相応の措置を取るべきだと訴えた。