[ベイルート 14日 ロイター] – 保釈中にレバノンに逃亡した日産自動車(7201.T)前会長カルロス・ゴーン被告(65)は14日、ロイターのインタビューに応じ、被告が主張する日産による陰謀について、逮捕後間もなくフランス大使から耳にしたと明かした。 

被告は「正直に言って逮捕された時はショックだった。最初に依頼したことは日産に連絡して弁護士を送ってほしいということだった」と振り返り、「翌日、フランス大使が訪れ『日産が君に反旗を翻している』と打ち明けてくれた。それで私はすべてが陰謀だと気づいた」と語った。 

東京地検特捜部は2018年11月、ゴーン被告と元代表取締役のグレッグ・ケリー被告を金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで逮捕。その後、西川廣人前社長が会見で、2人の行為は専門家から重大な不正であるとの判断を受けており、ゴーン被告の解職を提案する臨時取締役会を開催すると表明した。

ゴーン被告はフランス大使との面会で「大使がわたしに『君が逮捕されてから2、3時間して西川氏が会見を開き、驚愕している云々と言った』と話した。その時私は『ああこれは陰謀だ』と思った」と明らかにした。 

レバノンへの逃亡は「汚名をそそぐ」ためと釈明。また逃亡の詳しい状況については触れなかった。