[パリ/ロンドン 14日 ロイター] – イラン核合意の欧州参加国である英独仏は14日、イランの核開発抑制に向け「紛争解決手続き」を正式に発動すると発表した。同手続きは参加国が核合意違反の存在を認めた場合の解決手段で、最終的にはイランに対する国連制裁再開につながる可能性がある。 

英独仏は共同声明で、中東地域での対立激化によって高まった核拡散を巡る危機を回避するためと説明。引き続き核合意の存続を求めており、イランに対する米国の「最大限の圧力」に加わるわけではないとした。 

これに対し、イラン外務省のムサビ報道官は紛争解決手続きを英独仏の「完全に受身的な行動」として非難。イランは核合意存続に向けた「建設的な取り組みと善意ある」行動を支持するとした。ファルス通信によると、ザリフ外相も紛争解決手続き発動は「法的に根拠がなく、政治的な見地から戦略的な誤りだ」と述べた。 

また、核合意関係国のロシアも手続きの発動には根拠がないと反対姿勢を示した。