• 新型ウイルスの死者数がSARS超え、中国特別資金供給へ
  • ポンペオ氏が中国巡り警鐘、コベアの買収協議、アイルランド総選挙
Concern In China As Mystery Virus Spreads
Photographer: Kevin Frayer/Getty Images AsiaPac

新型コロナウイルスによる死者は810人を超え、わずか2カ月足らずで2002-03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の死者数を上回りました。パンデミック(世界的大流行)にはならないとの楽観から先週の米国株は上げる場面が目立ちましたが、予断を許さない状況のようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

SARS超え

新型ウイルスによる死者数が810人超となり、約20年前に流行したSARSを上回った。中国での感染確認は3700件超。横浜のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で新たに6人の感染がわかった一方、香港のクルーズ船「ワールドドリーム」は検疫で感染者がいなかったとして乗員乗客3600人の下船を許可した。中国はウイルス対策にこれまで316億元(約5000億円)を費やしたと明らかにした。

資金供給

中国人民銀行は新型ウイルス対策の特別再貸付資金のうち、初回分を10日に供給する。このファシリティーを使った市中銀行向け資金供給を今月は週間ベースで実施する。今回の特別融資を受けられるのは全国の主要銀行9行、および10省・都市の一部地銀。人民銀の劉国強副総裁が明らかにした。金融機関は企業のローン申請査定プロセスを迅速化し、2日以内に提供するべきだとしている。

慎重に

ポンペオ米国務長官は全米知事会の会合で、中国はあらゆるレベルで米国のぜい弱性を食い物にしており、中国企業に投資している州の年金基金は米軍をリスクにさらしていると発言。中国とのビジネス取引において慎重さを促した。ワシントンの中国大使館にコメントを求めたが、返答は得られていない。

事業多様化

仏保険会社コベアは、フィアット創業家一族アニェッリ家の投資持ち株会社エクソールの再保険事業パートナー・リーを約90億ドルの現金で買収することに関し、エクソールと協議が進んでいる。関係者が明らかにした。コベアはパートナー・リー買収をエクソールに打診し、同社と独占交渉中だという。買収が実現すれば、コベアは住宅や自動車、生命および健康保険以外への事業多様化が可能になる。

3党が拮抗(きっこう)

アイルランドのバラッカー首相は僅差で続投となる可能性がある。8日投票の総選挙の出口調査によると、与党・統一アイルランド党の得票率は22.4%とわずかに首位。シン・フェイン党は22.3%、共和党は22.2%。開票作業が9日に開始される中、統一アイルランド党と共和党はいずれもシン・フェインとの連立を排除した。シン・フェインはアイルランド共和国軍(IRA)を前身とする。

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