【リヤド時事】ムニューシン米財務長官は23日、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議閉幕後に記者団に対し、新型コロナウイルスによる肺炎について「当然懸念しているが、結論をすぐに決め付けるべきではない」と語った。経済的影響の評価には「さらに3~4週間必要だ」と述べ、過剰反応を戒めた。

 会議の主要議題となった新型肺炎をめぐり、「中国や一部の地域は(短期的に)明らかに大きな打撃を受ける」と予想した。ただ、今後の感染拡大はさまざまなシナリオがあるとして、「長期的な影響を結論付けるのは時期尚早だ」と明言した。

 新型肺炎はサプライチェーン(部品供給網)が中国に集中する問題点を浮き彫りにした。ムニューシン氏は「リスクがあれば(企業は)それを均衡させる」と述べ、原材料の調達先変更などのリスク管理が進む可能性があるとの見方を示した。