【ロンドン時事】石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は6日、閣僚級会合をウィーンで開き、産油量の削減を協議したが合意に至らなかった。新型コロナウイルスの感染拡大で原油需要が急減する中、OPEC加盟国が大幅な追加減産を求めたのに対し、ロシアなど非加盟国が「時期尚早」と反対した。協議決裂を受け、原油相場は急落した。

新型コロナ、産油国を直撃 原油需要、前年割れも―OPEC

 追加減産を見送るだけでなく、現在実施している協調減産も期限の3月末で終了する。2016年12月から続いた原油価格維持のための協調体制は崩壊の危機に直面するが、一部の産油国は自発的に減産に乗り出す見込みだ。

 会合でOPEC加盟国は、現行の日量210万バレルの減産分に加え、4月から世界全体の需要の約1.5%に当たる同150万バレル減産することを主張した。一方、原油輸出が経済の大きな部分を占めるロシアは「新型ウイルスの影響が見通せない中では時期尚早だ」として減産拡大の見送りを要求。7時間以上に及んだ協議でも妥協点を見いだせなかった。