[ニューヨーク 17日 ロイター] – 米ニューヨーク州のクオモ知事は17日、新型コロナウイルス感染拡大を受け休止状態の同州の経済活動再開に向けて連邦政府からの支援が必要とし、トランプ政権は「金を渡さずに責任を押し付けているだけだ」と批判した。 

同知事によると、新型コロナ感染症による同州の死者は630人増え、前日の606人から増加ペースが加速した。新規入院者は約2000人と高止まりしている。一方、入院者数は1万7316人と、前日の1万7735人から減少し、今月5日以来の低水準となった。 

トランプ大統領は前日、新型コロナ感染拡大で打撃を受けている米経済の再開に向けた指針を発表。各州は状況に応じて3段階で封鎖措置の解除を進めるべきとした上で、経済再開プロセスを開始するにあたり「強力な検査プログラム」を備えるべきとした。 

クオモ知事は「トランプ政権が州政府に望んでいる措置を講じるための資金はあるか。答えはノーだ」と述べた。 

ニューヨーク州は経済再開と新型コロナ検査拡大に向け連邦政府による資金提供が必要と強調。連邦政府が打ち出した3つの経済対策から「州政府が受け取った支援はゼロだ」と言明。「何らリソースを提供することなく、先例のない大規模な責任を各州に要請しないでもらいたい」と述べた。 

また、州政府による連邦支援要請を巡るトランプ大統領の批判に対し、「家でテレビを観ているだけなのであれば、トランプ大統領は仕事に戻るべきなのでは」と応じた。