• 貿易収支は49億円の黒字-輸出は11.7%減、輸入は5.0%減
  • 輸出は米国向け自動車などが低迷、対中輸出は8.7%減

輸出から輸入を差し引いた日本の3月の貿易収支は49億円の黒字と、2カ月連続の黒字だった。黒字幅は市場予想よりも小さかった。新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な経済活動の停滞で輸出入ともに減少。輸出では米国向け自動車などが低迷した。財務省が20日発表した。

キーポイント
・3月の貿易収支は49億円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は4599億円の黒字)-前月は1兆1088億円の黒字
 ・輸出は前年同月比11.7%減(予想は9.4%減)の6兆3579億円と16カ月連続減少-前月1.0%減
  ・輸出数量指数は11.2%減
 ・輸入は5.0%減(予想は8.7%減)の6兆3529億円と11カ月連続減少-前月13.9%減
・中国向けの輸出は8.7%減と3カ月連続マイナス、輸入は4.5%減と8カ月連続マイナス
輸出は16カ月連続の前年割れ

エコノミストの見方

第一生命経済研究所の奥脇健史エコノミスト(17日付リポート):

  • 新型コロナの世界的な感染拡大による影響を受けて、輸出入ともに前年比でマイナスとなる見込み
  • 工場の操業停止など各国の生産活動の大幅な縮小は続いており、4月以降もさらに落ちこむ可能性が高い
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