ニューヨーク市の保健当局は、市内で新型コロナウイルスによる感染症で死亡した人は報告されている数よりも5000人ほど多い可能性があるとする推計結果を発表し、正確な致死率などを知るために市内で死亡した人の原因を詳しく調査する必要があるとしています。
ニューヨーク市の保健当局は、市内で感染者が急速に増え始めたことし3月11日から今月2日までに市内で死亡の届けがあった人の数を過去の同じ時期の死者の数と比較するなどして、新型コロナウイルスに関連する死者数を推計するいわゆる「超過死亡」の数を発表しました。
それによりますと、この期間に市内で死亡した人の数は3万2107人でしたが、このうち2万4000人余りが新型コロナウイルスに関連して死亡したと推計しています。
同じ時期に当局が把握した死者数は、感染の疑いがある人を含めておよそ1万9000人で、およそ5000人が新型コロナウイルスによる死者と把握されてこなかった可能性があるとしています。
ニューヨーク市は、検査や治療を受けずに自宅で死亡したり、検査を受けたものの誤って陰性と判定されたりした人が含まれるものとみています。
ニューヨーク市は「流行の全体像を把握し、致死率に与える影響を知るために、新型コロナウイルスが実際に死亡した人たちにどのような影響を与えたのかさらに調査する必要がある」としています。