【ロンドン時事】新型コロナウイルスへの対応でロックダウン(都市封鎖)を行わない独自路線を進んでいるスウェーデン政府の疫学者アンデシュ・テグネル博士は3日、地元ラジオのインタビューで「われわれの取った行動には明らかに改善すべき点がある」と述べ、反省の念を示した。地元メディアが報じた。
「封鎖せず」独自路線 自主性尊重、「集団免疫」目指す―スウェーデン・新型コロナ
スウェーデンは多数が自然感染して免疫を持つことでウイルスを抑制する「集団免疫」の獲得を目指した。世界的な注目を浴び、国内でも支持を集めた一方、最近では批判にもさらされている。
質問者から「あまりにも多くが、あまりにも短期間に死亡したのでは」と問われ、「その通りだ」と回答。さらに「もし今日われわれが知り得る限りの知識でもう一度同じ感染症に対応するなら、スウェーデンと他国の中間的な手段に落ち着くと思う」と釈明した。
他の欧州諸国が厳しい外出制限や一斉休校を決める中、スウェーデンでは飲食店やカフェなどは通常通りの営業を続け、学校も休校しなかった。3日時点で感染者の累計は約3万9000人。約4500人が死亡し、北欧では致死率の高さが目立っている。