- クドロー氏V字型回復に自信、パウエル氏の心配裏付ける分析
- 浮かび上がったゴーン降ろし計画、トランプ氏の足元、米家計の実感
「多くの人たちは、見たいと欲する現実しか見ていない」。新型コロナウイルス感染第2波の到来、景気のV字回復軌道、制度的な人種差別の有無、そして先週の米国株式急落は一時的な下振れなのかどうか。米国では正反対の認識がせめぎ合っています。ユリウス・カエサルが残した先の言葉は、11月の選挙に向けてますます頻繁に引用されるかもしれません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
クドロー氏の自信
米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は、米経済は新型コロナの感染拡大に伴う経済閉鎖が作り出した「天災」からの回復過程にあり、「V字型回復を実現する確率は非常に高い」と発言。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が先週示したより慎重な見通しについて、「実に気がめいる言い方」だと述べ、見解の違いを鮮明にした。
パウエル氏の心配
ブルームバーグ・エコノミクスの分析によれば、米国で2月から5月に発生した失業のうち30%は、企業やセクターに恒久的なダメージが及ぶ「リアロケーション(再配分)ショック」によるもの。労働市場全体ではいったん速やかに上向いた後、回復は頭打ちになり、数百万人が失業している状態が長期化するという。
頭文字「CG」排除作戦
日産自動車のカルロス・ゴーン元会長は常々、自分は陥れられたと主張してきた。この主張を裏付けるような証拠がある。当時の事情を知る関係者とこれまで報じられていなかった電子メールなど内部文書のやり取りによると、ゴーン被告を権力の座から引きずり下ろすための同社幹部らによる活動は、2018年の逮捕からほぼ1年も前に始まっていた。
74歳の誕生日
米陸軍士官学校で行われた卒業式で祝辞を述べ終えたトランプ米大統領は、式場のスロープを不安定な足取りで時間をかけて歩いた。この動画はソーシャルメディアで拡散された。トランプ氏はスロープが「とても滑りやすかった」とツイッターに投稿。またスピーチ中には右手で持ったコップを口元に運ぶことができず、左手を添えて持ち上げて水を飲む場面があり、この動画もソーシャルメディアで話題になった。
トランプ景気
トランプ政権になってから家計が豊かになったと考えている消費者は、6分の1にも満たないことが、バンクレート・ドット・コムの調査で明らかになった。むしろ家計は悪化したとの回答は、良くなったとの回答の2倍近くに達した。新型コロナの影響が広がる前の時点でさえ、5人に3人が家計に改善は見られないと回答した。
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