安倍晋三首相は14日、インターネット動画サイト「ニコニコ動画」の番組で、感染者との接触を確認できるスマートフォンアプリについて、「今週中のリリースを目指して開発の最終段階に入っている」と述べ、週内の運用開始を目指す考えを明らかにした。
首相は「新たな日常を作っていく上において、アプリは大きなカギとなる」と強調。電話番号などの個人情報や位置情報は使用しないとした上で、「できるだけ多くの人が参加をし、互いに助け合っていくことで、いち早く感染拡大を防ぐことにつながっていくと期待している」と述べた。
一方、東京都で47人の感染が確認されたことに関し、首相は「クラスター(感染者集団)と思われるところで集中的にPCR検査(遺伝子検査)をやった結果、陽性の方々が出てきたということだ」と説明した。西村康稔経済再生担当相は同日の記者会見で「この数字で直ちに19日の段階的引き上げを何か変更するという考えはない」と述べ、19日に予定されている接待を伴う飲食店やライブハウスなどの営業再開に影響はないとの考えを示した。
西村氏は、このうち20人以上が「夜の街」関係で、陽性者が出た店舗で全員がPCR検査を受けた結果だと説明。「2次感染を防ぐ前向きな取り組みの結果だ。これ以上に大きな数になってきた場合は専門家の意見をしっかりうかがう」と述べた。【畠山嵩、竹地広憲】