集団免疫の獲得に向け、スウェーデンの進展は予想よりも遅いと同国政府の疫学者が明らかにした。
スウェーデンは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)でも学校や小売店、レストランを閉めなかったため、感染者の比率は他の北欧諸国に比べはるかに高く、死亡率は世界最悪の部類に入る。科学者らはその裏返しとして、免疫獲得の割合は高いはずだと考えてきた。
だが、政府の新型コロナ対策を指揮してきた疫学者アンデシュ・テグネル氏は17日、ラジオ局とのインタビューで、集団免疫形成への進展は「驚くほど遅い。なぜそうなのか、説明は難しい」と述べた。
スウェーデン民間企業のウィーアーラブスが過去6週間にストックホルム地方の5万人を検査し分析したところ、新型コロナ感染症(COVID19)の抗体を持っていたのは14%程度にとどまった。今月発表された調査によると、イタリアで感染被害が特に大きかったベルガモでは、抗体保有率が57%に上った。
原題:Sweden Proves ‘Surprisingly Slow’ in Achieving Herd Immunity (1)(抜粋)