[ニューヨーク 17日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ドルが小幅に上昇した。新型コロナウイルス感染が中国・北京のほか、米国の一部でも再び拡大していることを受け、安全資産に資金がシフトした。
主要6通貨に対するドル指数=USDは0.140%高の97.121。ドルはユーロEUR=に対し0.25%高の1.124ドルとなったが、ドル以外の安全通貨に対しては下落。対円JPY=で0.28%安、対スイスフランCHF=では0.23%安となった。
アクション・エコノミクスのアナリストは「米国の一部の州のほか、北京で新規感染が増加していることを背景に、安全資産としてのドルに買いが入った」と述べた。
米国では16日、テキサス州やネバダ州など6州で新規感染者の増加が過去最高を記録。この日はオクラホマ州の増加が過去最高となった。中国では北京の感染拡大を受け、北京首都国際空港の発着便が大幅に欠航されるなどしている。
連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はこの日に下院金融サービス委員会で行った証言で、政府は景気支援に一段の措置を実施する必要があると発言。これを受けドルの上昇は抑制された。
ドル指数は先週に付けた3カ月ぶりの低水準から回復。ただ米経済指標が改善し始め、株式指数も上昇する中、リスク選好との兼ね合いで安全資産としてのドルの見通しは弱含んでいる。
ドル/円
NY終値 107.00/107.0
始値 107.35
高値 107.43
安値 106.96
ユーロ/ドル
NY終値 1.1243/1.124
始値 1.1241
高値 1.1254
安値 1.1208