• 資金の約50%は新型コロナ危機に揺れた過去3カ月に投資
  • 2020年はレバレッジをかけるには素晴らしい年に-ロビンソン氏

ベイン・キャピタル・クレジットは、ディストレス債とスペシャルシチュエーションズを対象にした新たなファンドで32億ドル(約3430億円)超の運用資金を調達し、新たな資金の受け入れを締め切った。同社幹部のジェフ・ロビンソン氏が明らかにした。

  ロビンソン氏によると、運用資金の約50%がすでに投資に回されており、そのうち過半数は過去3カ月間で振り分けられた。

  同氏はインタビューで「どのような市場環境にあっても投資を行っているが、今はこれまでで最も投資妙味が高い時の一つだ」と述べ、「ディストレ債について言えば、どの10年間を見ても恐らくディストレス債投資家になるのに適した2年間というものがあり、われわれは今まさにその期間にいる」との見方を示した。

  「ベイン・キャピタル・ディストレス・アンド・スペシャル・シチュエーションズ・ファンド2019」は既存および新規投資家から資金を集め、北米や欧州、アジア、オーストラリアなどに投資している。

  新型コロナウイルスの感染拡大は企業に大打撃を与えたが新たな機会が生まれる可能性もあるとして、ベインのほかブラックストーン・グループやオークツリー・キャピタル・グループ、カーライル・グループなどがその機会をうかがっている。

  ロビンソン氏は「2020年はレバレッジをかけるには素晴らしい年になるとみている」と述べた。

原題:Bain Capital Raises $3.2 Billion for Latest Distressed Fund (1)(抜粋)