[ニューヨーク 19日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが上昇。新型コロナウイルスの感染第2波を巡る懸念から、安全資産とされるドル需要が高まり、週間の上昇率は約1カ月ぶりの高さとなった。
終盤の取引でドル指数=USDは0.18%高の97.61と、2日以来の高水準に迫った。週間では0.54%上昇と、5月中旬以来の伸びを記録した。
テンパスのシニア為替トレーダー、フアン・ペレス氏は、米国の経済回復は堅調になるとの見方があるものの、州ごとに大きな格差が見受けられるため、投資家は消極的になっていると指摘。しかし、他国に比べ、新型コロナ流行によって米経済に甚大な影響が及んでいることはいずれドルへの圧迫材料になるとの見通しを示した。
ユーロ/ドルEUR=は0.14%安の1.119ドル。欧州連合(EU)首脳は同日、欧州委員会が提案した7500億ユーロの新型コロナウイルス復興基金案を巡って協議したものの、各国の主張に隔たりが大きく、物別れに終わった。
ドイツ銀のアナリストはノートで「復興基金の膠着打開への期待はこのところ後退し、まだ日程が決定していない7月の首脳会議前までに合意に至らない兆候がある」と指摘した。
ドル/円
NY終値 106.87/106.9
始値 106.91
高値 107.03
安値 106.78
ユーロ/ドル
NY終値 1.1175/1.117
始値 1.1203
高値 1.1254
安値 1.1169