- 世界の新規感染が過去最多の18万3000人に-WHO
- 米衛生当局トップ、秋のインフルエンザシーズンは深刻な状況に
世界保健機関(WHO)によれば、世界の新型コロナウイルスの新規感染者は22日、過去最多の18万3000人に達した。WHOの緊急事態プログラム責任者マイク・ライアン氏は、過去1週間の感染者増加率がブラジルで25%、チリで41%、アルゼンチンで38%など中南米での感染拡大が著しいと説明した。
米国ではフロリダ州の過去7日間の新規感染者が2万2891人と、7日間の移動平均は過去最多となった。テキサス州のアボット知事は州内で新型コロナ感染症(COVID19)の感染拡大が「容認できないペース」で加速しており、封じ込める必要があるとの見解を示した。ただ、「テキサス州の再封鎖は今後も最後の選択肢になろう」と述べた。同州の陽性率は9%前後と、5月後半の約4.5%から大幅に上昇したという。
カリフォルニア州の感染者増加率は2.4%と、7日間の平均2.2%を上回った。22日の新規感染者は4230人と、1日当たりで過去3番目の多さとなった。
英国で報告された新型コロナの新規感染者は、ロックダウン(都市封鎖)に突入した3月23日以来初めて1000人を下回った。米デルタ航空は中国への乗り入れを再開した。ドイツでは、陽性者1人が何人に感染させるかを示す実効再生産数が3日連続で上昇。食肉処理工場で集団感染が発生した。
全米の新型コロナ感染者数は22日午後の時点で、前日から2万4774人(1.1%)増加し229万人に達した。増加率は過去1週間の平均である1.2%をわずかに下回った。米ジョンズ・ホプキンス大学とブルームバーグ・ニュースの集計データで明らかになった。
世界の新型コロナ感染者は900万人を突破、死者は46万9000人を上回った。
米国の衛生当局は、新型コロナの感染拡大によって今年のインフルエンザシーズンは一段と深刻な状況になるとみている。米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長ら衛生当局トップは23日に下院で、新型コロナの流行は「当面続く」見通しであり、秋のインフルエンザシーズンと重なれば既にひっ迫している医療システムを「著しく圧迫しかねない」と証言する。証言草稿で明らかになった。
ファウチ所長はインタビューで、先週の米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)に関する自分の発言がまるでNFLの再開を阻んでいるように受け止められているが、それは間違いであり、自分はあくまでも意見を聞きに来たNFLにリスクを説明しただけだと釈明した。
ファウチ氏、「フットボール、今年は不可能かも」-第2波で状況複雑
先週オクラホマ州タルサで開かれたトランプ米大統領の集会に参加したトランプ陣営のスタッフのうち、さらに2人の新型コロナ陽性が判明した。NBCニュースが同陣営のスポークスマンを引用してツイートで伝えた。
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原題:U.S. Cases Rise 1.1%; Texas Surge ‘Unacceptable’: Virus Update(抜粋)
Two More Trump Campaign Aides Test Positive for Virus, NBC Says(抜粋)