新型コロナ 国内感染状況

東京都は2日、都内で新たに107人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。都内で一日の感染の確認が100人以上となるのは、大型連休中のことし5月2日以来2か月ぶりで、5月25日に緊急事態宣言が解除されて以降最も多くなりました。

東京都は2日、都内で新たに10歳未満から90代の男女合わせて107人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。

一日の感染の確認が100人以上となるのは大型連休中のことし5月2日以来2か月ぶりで、5月25日に緊急事態宣言が解除されて以降最も多くなりました。

107人のうち20代と30代は合わせて71人で、全体のおよそ66%を占めています。

また107人のうち、
▽62人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、
▽45人は今のところ感染経路がわかっていません。

都によりますと107人のうち29人はホストクラブやキャバクラ店の従業員や客などで、このうち新宿エリアでは16人、池袋エリアでは2人の感染が確認されているということです。

このほか、
▽病院や施設内での感染が11人
▽家庭内での感染が9人、
▽友人などとの会食を通じての感染が7人、
▽職場内での感染が4人などとなっています。

これで、都内で感染が確認された人は合わせて6399人になりました。一方、2日に都内で死亡が確認された人はいませんでした。

都内感染者数の推移

都内で感染の確認が増え始めたのはことし3月下旬で、3月25日にはそれまでで最も多かった日の2倍以上となる41人が確認されました。

その後、4月になると100人を超える日が出てきて感染の確認が急増し、4月17日には最多の206人に上りました。

5月に入ると、1日、2日と2日連続で150人を上回りましたが、その後、徐々に減り、中旬から下旬にかけては1桁や、10人台の日が続きました。

しかし、6月に入ると、上旬は10人台、20人台が多かったものの、下旬になると50人台、60人台と増え、1日まで6日連続で50人を上回っていました。

専門家「何らかの対応をとる時期が来ている」

都内で新たに107人の感染が確認されたことについて、新型コロナウイルスの治療の中核を担う国立国際医療研究センターの忽那賢志医師は、「現在、感染しているのは若い世代が中心で軽症の患者や無症状の人が多いため、入院する患者は少なく医療体制がひっ迫する状況では無い。ただ、このペースで感染者が増えていくと第1波の流行の時のような状況に戻ってしまいかねない。さらに若い人が中心なので無症状のまま出歩いてしまい、高齢者や持病のある人に感染を広げる心配がある」と指摘しました。

そのうえで、忽那医師は「このまま何もしないと、再び緊急事態宣言を出さないといけないという事態になりかねないため、ほかの地域への移動やクラスターが出ている夜の街などに対して何らかの対応をとる時期が来ているように感じる。社会活動の緩和についてはいま一度熟慮すべきだ」と話していました。