【ソウル時事】19日の朝鮮中央通信によると、北朝鮮は18日に朝鮮労働党中央軍事委員会の拡大会議と非公開会議を平壌で開催し、戦争抑止力強化や軍需生産計画などを論議した。軍事委委員長を務める金正恩党委員長も出席し、会議を指導した。
非公開会議では「朝鮮半島周辺の軍事情勢と潜在的な軍事的脅威に対処するための重要部隊の戦略的任務と作戦動員態勢」を点検し「戦争抑止力をさらに強化するための核心問題」を討議した。具体的内容は明らかにしていないが「重要軍需生産計画指標」が承認されており、核・ミサイル開発を含めた軍事力強化を加速させるとみられる。
会議では、朝鮮人民軍の指揮官らへの党の教育・指導を強化することや新世代の指揮官の思想教育徹底などが討議されたほか、軍主要指揮官らの人事も決定された。正恩氏は決定事項の執行のための命令書に署名した。
同通信は「軍事委が講じた重大な軍事的措置は、主体革命の将来を頼もしい軍事力でさらに強固に保証する歴史的な決定になる」と伝えた。
軍事委拡大会議の開催は5月以来。6月に韓国の脱北者団体によるビラ散布問題で南北関係が緊張した際には、軍事委予備会議が開かれ、軍総参謀部が提起した韓国に対する軍事行動計画の保留を決定した。18日の会議で同計画の扱いが検討されたかは不明だ。