自民党総裁選挙で勝利した菅・新総裁は、二階幹事長を続投させるなど、新執行部の顔ぶれを固めました。一方、16日の組閣に向けては、麻生副総理兼財務大臣が重要ポストで処遇されるという見方が強まっているほか、焦点となっている官房長官をめぐっては、安倍政権をともに支えた官房副長官の経験者を軸に人選を進めています。
自民党総裁選挙は14日、国会議員と都道府県連の代表による投票が行われ、菅官房長官が、有効投票534票のうち、およそ7割にあたる377票を獲得して圧勝し、新総裁に選出されました。
これを受けて、菅・新総裁は、新たな執行部の人選を進め、二階幹事長と、石原派の森山国会対策委員長を続投させることが固まりました。
また、総務会長には、麻生派の佐藤・元総務大臣、政務調査会長には、細田派の下村選挙対策委員長、そして、下村氏の後任には竹下派の山口泰明氏をあてる意向で、今回の総裁選挙でみずからを支持した5つの派閥から1人ずつ起用した形となっています。
このほか、幹事長代行には、無派閥の野田聖子・元総務大臣を起用し、二階派の林幹事長代理は続投させる方針です。
一方、菅氏は、16日の組閣に向けて、閣僚人事の検討を本格化させることにしています。
菅氏は15日、麻生副総理兼財務大臣について、「極めて政権運営で重要だ」と述べていて、重要ポストで処遇されるという見方が強まっています。
また、焦点となっている官房長官をめぐっては、第2次安倍内閣以降、政権をともに支えた官房副長官の経験者を軸に人選を進めています。
菅氏は、16日開かれる衆参両院の本会議で第99代の総理大臣に選出される運びで、その日のうちに新しい内閣を発足させることにしています。