中国公船「海警1302」(第11管区海上保安本部提供)中国公船「海警2302」(2016年12月4日撮影、第11管区海上保安本部提供)
沖縄県石垣市の尖閣諸島沖の領海に中国公船2隻が侵入し、11~13日の57時間39分にわたってとどまった。2012年の同島国有化以降、最長だ。菅内閣が発足した先月の領海侵入はなかった。政府は、中国が再び挑発行為を活発化させることを警戒している。
第11管区海上保安本部(那覇市)によると、接続水域にいた中国公船3隻のうち、「海警1302」と「海警2302」が11日午前10時47~48分にかけ、1隻の日本漁船を追うように大正島の領海に入った。中国公船は漁船に対して無線で領有権を主張し、海域から退去するよう一方的に求めてきた。
海保の巡視船が間に割って入って退去を命じたが、中国公船は無視し、執拗(に漁船を追いかけ回した。漁を終えた漁船が領海を出たのに合わせるかのように、中国公船は13日午後8時26分に退去した。
連続滞在時間はこれまでの最長だった今年7月の39時間23分を超えた。外務省は11日から13日にかけ、計3回、中国大使館を通じ、中国側に抗議した。