【ベルリン時事】世界保健機関(WHO)は、日本で新型コロナウイルスの治療薬として特例承認されている抗ウイルス薬「レムデシビル」を含む4薬について、WHOが主導する新型コロナ治療薬の国際的な治験では、入院中の患者への効果が「ほとんどないか、全くなかった」と暫定的な研究結果を発表した。
4薬は、レムデシビルのほか「インターフェロン・ベータ1a」と、すでに治験停止を明らかにしていた「ヒドロキシクロロキン」、「ロピナビル」。いずれも、マラリアやエイズウイルス(HIV)など、もともとは他の疾患やウイルスに対する治療薬として開発されたもので、新型コロナへの効果が期待されていた。
WHOが15日に公表した30カ国の病院が参加した治験の暫定結果(査読前)によると、4薬に死亡率や入院期間を減少させる効果は認められなかった。