[ワシントン 23日 ロイター] – トランプ米大統領とムニューシン財務長官は23日、追加の新型コロナウイルス経済対策について、適切な合意であれば支持するとしつつも、合意には民主党のペロシ下院議長の妥協が必要との認識を示した。
トランプ大統領は記者団に対し、民主党が率いる州政府に追加支援を行う意向はないと改めて表明。さらに、ペロシ氏が11月3日の米大統領選前の合意を望んでいるとは考えていないとも述べた。
これに先立ち、ペロシ下院議長は、大統領選前に合意できる可能性はまだ残っているとしながらも、トランプ大統領の行動次第との考えを示していた。
ペロシ氏はMSNBCのインタビューに対し、政権側が対策法案の文言をまさに受け入れる寸前であると期待していると述べた。
その上で「トランプ大統領が望めば、選挙前の合意は可能」だが、トランプ氏は消極姿勢を示している共和党上院議員らと対話する必要があると述べた。
共和党のマコネル上院院内総務は、大統領選前に数兆ドル規模の法案採決を実施することは望んでいない。
ペロシ氏によると、追加コロナ対策法案の争点を巡り議会委員会の提言待ちとなっていたことから、前日はムニューシン財務長官との協議は行われなかった。
米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長はFOXビジネス・ネットワークに対し「ここ1─2週間前に比べ、政権と民主党間の溝は縮まった」としつつも、「依然として著しい政策の違い」が存在すると強調。またその後FOXニュースに対し、協議は急速には進んでおらず、11月3日の大統領選前に民主党との間で合意に達するのは非常に難しいとの認識を示した。