Pedestrians wearing protective face masks cross the street along the Gran Via in Madrid, Spain, on Thursday, Oct. 8, 2020. Photographer: Paul Hanna/Bloomberg

米国では24日までの24時間で新たに8万5317人の新型コロナウイルス感染が確認され、2日連続で過去最多を更新した。ジョンズ・ホプキンス大学とブルームバーグのデータで示された。増加率は1%と7日平均の0.8%を上回った。死者数は939人増えた。

  こうした中、メドウズ米大統領首席補佐官は、米国が新型コロナのパンデミック(世界的大流行)を「制御」するつもりはないと言明。これまでにペンス副大統領の最側近であるマーク・ショート副大統領首席補佐官と上級顧問のマーティー・オブスト氏のコロナ陽性が判明し、ホワイトハウス内で再び感染が広がる兆しが見られる。ペンス氏自身は検査で陰性だった。

米政権、パンデミック「制御」するつもりない-メドウズ首席補佐官

  スペイン政府は午後11時から午前6時までの全国的な外出禁止令を発表。内閣は25日、中央政府の権限を強化する新たな緊急措置を承認した。

  イタリアでは新たなコロナ感染者数が2万1273人と過去最多となった。同国政府は5月に全国的なロックダウン(都市封鎖)が解除されて以降では最も厳しい制限措置を導入。集中治療を受けている患者数は1200人を超えている。

  フランスでは25日の新規感染者数が5万2010人と4日連続で過去最多を更新した。検査での陽性率は17%となり、24日の16%を上回った。新たな死者数は116人、累計では3万4761人。

  スコット・ゴットリーブ前米食品医薬品局(FDA)長官は25日のCBSの番組で、米国ではコロナによる入院が急激に増加し始めており、「危険な転換点」に達していると指摘した。

  ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、世界のコロナ感染者数は4290万人を超え、死者数は110万人を上回った。

  米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は25日のBBCとのインタビューで、米国では年内にコロナワクチン実用化の準備が整う可能性があると発言。「11月の終わりか12月の初めまでにはワクチンが安全で効果的かどうか判明するだろう」とした上で、米国内で広く接種が可能となるにはさらに数カ月かかるとの見通しを示した。

原題:U.S. Hits Record Again as Italy, Spain Crack Down: Virus Update(抜粋)