[ジュネーブ 26日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を担当するマイク・ライアン氏は26日、欧州が新型コロナウイルスの感染防止に向け、対応を「真剣に加速」させるべきとした上で、接触者の追跡能力不足が問題という見方を示した。
ライアン氏は会見で「欧州では、コロナウイルスに対してかなり後手に回っており、対応を真剣に加速させる必要がある」と指摘。入院患者の管理能力は拡充し、死亡率は非常に低い一方で、感染者は急増しており、検査の陽性率は非常に高いと述べた。
また疫学者のマリア・バン・ケルコフ氏は、各国が都市封鎖(ロックダウン)を導入しなくてもよいよう、引き続き願っているとした。
一方、テドロス事務局長は、感染第1波時には、イタリアとスペインが「脆弱な人々を守ると同時に感染を抑制する厳格な措置を取った」と指摘。「このような組み合わせが非常に重要だ」とした。
さらに、政府と国民とがそれぞれの役割を果たし、「感染を最小限に抑えるためにあらゆる事を行う必要がある」とした上で、「脆弱な人々を守ることが重要である一方、コントロールを諦めることは危険だ」と語った。
米国のメドウズ補佐官は25日、CNNの番組で、新型コロナの「パンデミック(世界的大流行)はコントロールしない。ワクチンや治療薬、その他の軽減策をコントロールする」と説明した。