[北京 2日 ロイター] – 財新/マークイットが2日発表した10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は53.6と、前月の53.0から上昇した。

景況改善・悪化の分岐点となる50を6カ月連続で上回った。ロイター調査のアナリスト予想は53.0だった。

10月のPMIは2011年1月以来の高水準だった。

累積需要や景気刺激策によるインフラ事業、予想以上に底堅い輸出は製造業の回復を後押ししている。今年に入り一時低迷していた個人消費も第3・四半期には持ち直した。

財新インサイト・グループのシニアエコノミスト、Wang Zhe氏は、「国内の感染状況が抑えられている中、現在のマクロ経済では回復がキーワードだ。製造業の供給と需要は同時に改善した」と説明した。

新規受注を示すサブ指数は2010年以来の高水準を記録。一方、新規輸出受注は前月から低下。ただ、引き続き50を上回っている。

Wang氏は「欧州の新型コロナ感染第2波と米国の第3波は中国の海外需要を大きく圧迫した」と指摘した。

国内製造業は前月に続き人員を採用したが、伸びは小幅にとどまった。生産指数は前月から小幅上昇、企業信頼感を示す指数は数年ぶり高水準となった。

財新のPMIの対象は小規模で輸出主導型の企業が中心。一方、中国国家統計局が発表するPMIの対象は大規模企業や国有企業が中心。

統計局が31日に発表した10月の製造業PMIは51.4で、9月の51.5から若干低下したものの、市場予想(51.3)は上回った。