[ローマ/パリ/モスクワ 9日 ロイター] – イタリア政府は、新型コロナウイルスの感染が拡大している中部トスカーナ州など5州で11日から行動制限を強化する。保健当局筋が9日明らかにした。

政府は先週、コロナ感染の度合いに応じて全国を「レッド」「オレンジ」「イエロー」の3つの区分に分け、対応する方針を示した。

フィレンツェやシエナが位置するトスカーナ州、リグーリア州、アブルッツォ州、ウンブリア州、南部バジリカータ州を「オレンジ」に指定。バーやレストランの営業が停止される。住民は居住する町や市で自由に移動できるが、域外に出ることはできない。

区分けは域内の感染率や病院の稼働率などで決定され、ミラノや北部の工業地帯の大半は「レッド」に指定され、部分的なロックダウン(都市封鎖)が導入されている。北部ボルツァーノも「レッド」に追加される。

保健当局によると、9日の国内新規感染者数は前日の3万2616人から2万5271人に減少。死者は356人だった。

フランス保健当局によると、同国の新規感染者数は過去24時間で2万0155人。7日の8万6852人、8日の3万8619人から大幅に減少した。

一方、ロシアの新規感染者数は2万1798人と過去最多を更新。死者は256人増えた。連邦消費者権利保護・福利監督局のポポワ長官は、政府関係者とのテレビ会議でミシュスチン首相に「1日の感染者数が増加したり、感染率が他地域より大幅に高い地域で規制を強化する必要がある」と述べた。

ポポワ長官は制限を強化すべき地域として、極東のマガダンやサハリンのほか、アルハンゲリスク、ウリヤノフスクなどの地域を挙げた。