[ニューヨーク 17日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、薄商いの中、ドルが下落し1週 ぶり安値を付けたほか、人民元が約2年半ぶりの水準に値上がりした。

OANDA(ニューヨーク)のシニア市場ストラテジスト、エドワ ード・モヤ氏は「新型コロナウイルスが引き続き相場のキーワードにな っている」と指摘。短期的に米国だけでなく世界中がコロナの圧迫を受 け、議会や米連邦準備理事会(FRB)は追加の対応を迫られるとした 上で、ドルの軟調地合いに変わりはないと述べた。

午後の取引で、ドルは通貨バスケットに対し0.1%安の9 2.426。 FRBのパウエル議長は17日、新型コロナ感染の急拡大は米景気 回復に対する大きな懸念で、米経済は財政政策と金融政策の双方の支援 を引き続き必要としていると表明。さらに景気回復支援に向け、必要な 限りあらゆる政策措置を利用していくと強調した。

10月の米小売売上高は前月比0.3%増と、市場予想の0.5% 増を下回った。新型コロナの感染件数が急増しているほか、何百万人も の失業者への政府支援がなくなる中で所得も減っており、小売売上高は 今後さらに鈍化する可能性がある。

ドル/円は0.4%安の104.20円。ユーロ/ドルEUR =は0.1%高の1.1862ドル。オフショア人民元 CNH=D3 は底堅い経済指標が支えとなり、6.5457元と2018年6月以 来の高値を付けた。

ドル/円 
 NY午後4時 104.18/104.21
        始値 104.20
        高値  104.27
        安値  104.08
 
ユーロ/ドル 
  NY午後4時 1.1865/1.1866
         始値 1.1875
         高値 1.1893
         安値 1.1858