大学の国際競争力を強化し、世界トップレベルの研究開発を後押ししようと、政府は、若手研究者の人材育成や研究施設の整備を支援するための基金を新たに設ける方針を固め、産官学で資金を調達しながら、3年後をめどに10兆円規模を目指したいとしています。

世界各国で技術革新への取り組みが進められる中、政府は、国内の大学の国際競争力を強化し、世界トップレベルの研究開発を進められる環境を整える必要があるとして、それを支援するための基金を新たに設ける方針を固めました。

基金は、外部の投資機関が運用し、得られた利益を世界的な研究開発、人事や経営の改革などに積極的に取り組んでいる大学に分配する仕組みで、若手研究者の人材育成や処遇の改善をはじめ、研究施設の整備などに充てるとしています。

政府は、来年度から、財政投融資などを元手に4兆5000億円規模で運用を始め、その後、産業界からの資金や、大学本体による資金運用なども拡大することで、3年後をめどに10兆円規模とすることを目指したいとしています。

政府は、今年度の第3次補正予算案に5000億円を計上し、基金の運用に必要な法整備を検討していくことにしています。