【イスタンブール時事】イランのラビイー政府報道官は4日、メヘル通信に対し、国際原子力機関(IAEA)への事前通告などを経て、ウランの濃縮度を20%にする活動に着手したことを明らかにした。濃縮度20%のウランは「高濃縮」と位置付けられ、核兵器への転用が容易になるとされる。
ラビイー氏は濃縮について「けさ開始した」と述べた。ロイター通信によれば、イランはこれより先、中部フォルドゥの地下施設での濃縮活動をめぐり、濃縮度を20%まで引き上げるとIAEAに通告していた。
イランと敵対関係にあるイスラエルは、報道を受けて直ちに声明を発表。ウランの高濃縮化は「軍事的な核計画を進展させようと意図している以外に説明できない」(ネタニヤフ首相)と主張し、イランの核兵器製造を断固阻止する考えを示した。