[ニューヨーク 12日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが小幅下落。物価上昇期待が高まる中、週内に発表される米消費者物価指数(CPI)や小売売上高統計に注目が集まっている。
12日実施された米3年債・10年債入札に底堅い需要が集まったことを受け、米債利回りの上昇には歯止めがかかった。13日に実施される30年債入札の結果も注目される。
ドルはこの日弱含んだものの、ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのアナリストは顧客向けノートで「今週発表される米指標が堅調な内容になることが予想される中、ドルの上昇は継続すると想定する」と述べた。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は11日夜に放映されたCBSの番組「60ミニッツ」のインタビューで、米経済は成長率や企業の採用ペースが向こう数カ月で加速すると見込まれる一方で、拙速な経済再開が新型コロナウイルス感染再拡大につながるリスクもあるという「転換点」に立っているとの認識を示した。
米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は、財政政策と金融政策に後押しされ今年の米経済は大きく回復するとの見通しを示した。ただ労働市場にはまだ大きな回復の余地があると述べた。
ドルは通貨バスケットに対し0.04%安の92.164。ユーロ/ドルはほぼ変わらずの1.1900ドル。ドル/円は0.19%安の109.44円。
ポンド/ドルは0.22%高の1.3724ドル。英国では12日から、新型コロナ感染拡大に伴い導入されていた3度目のロックダウン(都市封鎖)が緩和され、店舗や美容室、ジム、パブの営業が再開された。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは先月記録した最高値の6万1782ドルを小幅下回る水準で推移した。