[ジュネーブ 12日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は12日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が「終息に程遠い」としつつも、実績のある公衆衛生上の対策によって、数カ月以内に制御できる可能性はあるとの認識を示した。
テドロス事務局長は「混乱や自己満足を招き、整合の取れない公衆衛生対策」が感染の引き金になっていると指摘。多くの国で集中治療室(ICU)の患者数や死者が増加している状況は「回避できるはずだ」と強調した。
同時に「年初以降2カ月の感染者・死者数は減少し、新型コロナウイルスと変異株の抑制が可能であることを示した」とし、楽観的となる理由も存在するとした。
インドでは累計の新型コロナ感染者数が1353万人に達し、ロイターの集計によると、ブラジルの1345万人を抜き、世界で2番目の多さとなった。
WHOの高官は、先週の感染者数が前週比9%増と、7週連続で増加し、死者も5%増となったと指摘。感染が飛躍的に拡大しており、パンデミックは「極めて重要な節目を迎えつつある」と警鐘を鳴らした。