東芝は英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズによる買収提案を拒否する方向で調整に入ったことが分かったと、共同通信が複数の関係者の話を基に報じた。

  それによると、非公開化を前提としたCVCの買収案に対し、東芝幹部は大手銀行に「上場は絶対に維持する」と伝えた。東芝の永山治取締役会議長も反対しているという。

  CVCは買収方針を変えずに詳細な提案をまとめる意向だが、東芝の拒否により国内企業の協力も難しくなった、と共同通信は指摘。敵対的な株式公開買い付け(TOB)に発展する可能性が出てきたとしている。

  東芝の広報担当者は共同に対し、「買収案を拒否する方針を決めていない。詳細案の提案を受けて取締役会で協議する」とコメントしたという。

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