[ワシントン 11日 ロイター] – 米エネルギー省のグランホルム長官は11日、サイバー攻撃を受けて操業を停止している米パイプライン最大手のコロニアル・パイプラインが数日中に全面再開するとの見通しを示した。

コロニアルは8日、サイバー攻撃を受けて操業を停止。米連邦捜査局(FBI)は10日、今回の攻撃がハッカー集団「ダークサイド」による犯行と断定した。米国内の一部ではガソリン供給がさらに逼迫し、価格高騰への懸念が高まっている。

グランホルム長官は「ガソリンは不足しておらず、供給が逼迫(ひっぱく)しているだけだ。状況は近く正常化に向かう」とし、消費者に買いだめをしないよう呼び掛けた。

同時に、南東部州の一部が直接的な影響を受けているとした。

バージニア州のノーサム知事は「供給不足の可能性に備える」とし、非常事態を宣言した。

運輸省は、一部州に対する十分なガソリン供給を確実にするため、米国内の海運に関する法律「ジョーンズ・アクト」の適用を一時的に免除する必要があるか検討していると明らかにした。

同法の下、米国内の港間の輸送に携わる船舶は米国で建造され、乗組員は米国人とすることが義務付けられている。