【パリ時事】欧州宇宙機関(ESA、本部パリ)は19日、南極大陸で氷が陸地から海上に張り出している棚氷の一部が割れ、大西洋側のウェッデル海に世界最大の氷山が誕生したと発表した。氷山は長さ約170キロ、幅約25キロ。面積は約4320平方キロと富山県を上回る。

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 専門家はロイター通信に対し、氷山の分離は周期的に起きる自然現象で、気候変動が原因ではないと指摘。氷山は分離前から海上に浮いていたため、解けても海面上昇にはつながらないと説明した。
 一方、米国立雪氷データセンターによると、南極点から離れた南米寄りの半島では近年、棚氷が急速に崩壊している。専門家は、温暖化とも関連があるとみて調査を続けている。