暗号資産（仮想通貨）ビットコインは24日、週末の急落から回復し、取引時間中に上げが加速した。ビットコイン支持者であるイーロン・マスク、マイケル・セイラー両氏がエネルギー使用報告を標準化するためマイナーの業界団体が結成される可能性についてツイートした。
ソフトウエアメーカーの米マイクロストラテジーの最高経営責任者（ＣＥＯ）を務めるセイラー氏はツイートで、「エネルギー使用の透明性」を協議するため、23日に電気自動車メーカーの米テスラのマスクＣＥＯや多くのマイナーとの電話会議を主催したと説明。このグループは「エネルギー報告の標準化」に向けて「ビットコイン・マイニング・カウンシル」の設立に同意したと指摘した。
グループにはマイケル・ノボグラーツ氏率いる仮想通貨投資会社ギャラクシー・デジタル・ホールディングスや上場企業のライオット・ブロックチェーンが含まれるという。
ギャラクシーの広報担当者は同社の採掘（マイニング）担当者が電話会議に出席したことを確認した。ハット８マイニングも同会議に参加したとし、「持続可能なマイニングが可能であり、優先課題であることを市場に周知させる」取り組みに加わるとツイートした。
また、マスク氏はツイートで「北米にいるビットコインのマイナーと話した。彼らは再生エネルギー使用に関する現況と計画の公表に加え、世界のマイナーにもそれを呼び掛けることにコミットしている。期待できそうだ」とコメントした。
こうしたツイートを受け、ビットコインは一時19％高の３万9944ドル付近に上昇。前日23日には最大18％下落していた。
仮想通貨はここ２週間、荒い値動きが続いている。ビットコインのマイニングがいかにエネルギーを大量消費するかはよく知られているが、この問題についてマスク氏が懸念を表明したことがきっかけ。
一方、今週は仮想通貨業界で大規模な会合が開かれるため、トレーダーが前向きになる可能性がある。米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）のブレイナード理事は同会合で、デジタル通貨について中央銀行にとって大きな問題は金融システムへの影響だと指摘した。
ブレイナードＦＲＢ理事、中央銀行デジタル通貨の利点とリスクを説明
原題：Bitcoin Jumps Toward $40,000 After Musk Tweet on Mining Council、Musk Jolts Bitcoin Higher With Push to Burnish Miners’ Image（抜粋）
