• バーゼル委、ビットコインなどリスクウエート1250%を提案
  • ビットコインで一貫性あるのはボラティリティーだけ-ベアード

金融機関の国際規制機関であるバーゼル銀行監督委員会は10日、暗号資産(仮想通貨)ビットコインを最もリスクが高い資産に分類する案を提示した。これにより仮想通貨は金融界の主流にさらに組み込まれることになるが、銀行がこれらのデジタル資産をバランスシートに保有するコストは極めて高くなるため、幅広い採用は遅れる可能性がある。

  バーゼル委の提案では、ビットコインと一部の仮想通貨のリスクウエートは1250%とされた。ビットコインは発表を受けて急伸した後、伸び悩んだ。

ビットコイン、最高リスクのカテゴリーに分類-バーゼル委が提案
ビットコイン上昇、バーゼル委が暗号資産保有への資本要件を提案

  ロバート・W.ベアードの投資戦略アナリスト、ロス・メイフィールド氏はビットコインの値動きについて「一貫性があるのはボラティリティーだけだ。急上昇しものすごい熱狂に包まれた後、大きく売り込まれるということの繰り返しだ」と指摘。 「信奉者であれば恐らくボラティリティーに耐えれられるだろうが、手っ取り早くお金を稼ぐための人気の手法のようだという理由だけで投資しているなら、ビットコインのボラティリティーは受け入れがたいものになっていくだろう」と述べた。

  暗号資産関連会社レッジャーマティックのルーク・サリー最高経営責任者(CEO)は「ビットコインの支持者と批判者の両方が勝利を宣言するようなニュースだ。銀行のリスク管理パラメーターが設定されたということは、今や資産クラスとして認知されたという証明になるが、この同じパラメーターは参入の抑止力にもなり得る。厄介な資本要件を考えるとビジネスとして成立しにくくなるためだ」と説明。「このリスクウエートは幾つかの想定に基づいているが、その中で最も明白なのは、価値がゼロになって投資家が全てを失う恐れがあるということだ」と付け加えた。

原題:Bitcoin Ruling Roils Crypto World Seeking Regulatory Clarity(抜粋)