インドで最初に確認された新型コロナウイルス変異株「デルタ」が、米国でも主流となる勢いだ。6月19日までの2週間に解析された陽性サンプルの30%から、デルタ株が検出された。
米疾病対策センター(CDC)のジェード・フルス報道官によると、7月3日までの2週間ではその割合が52%に上昇したと予想されている。デルタ株まん延がワクチン普及率の低い地域での感染者急増につながることがますます懸念される。
米モデルナは、メッセンジャーRNA(mRNA)に基づくインフルエンザワクチン候補の第1/2相臨床試験の開始を明らかにした。インフルエンザウイルスの4つの型に対応するワクチンの安全性や免疫反応を評価する治験で、成人約180人の参加を見込んでいる。新型コロナ変異株に対する予防効果も想定した混合ワクチンの開発に道筋を付ける可能性がある。
フランスではデルタ変異株の感染拡大が「急速な第4波」を引き起こす恐れがあると、政府報道官は述べた。ドイツでワクチン接種のペースが鈍化していることを受け、シュパーン保健相はあらためて接種を国民に呼び掛けた。日本政府は新型コロナ対策のまん延防止等重点措置を適用している東京都に対し、4回目の緊急事態宣言を発令する方針を固めたと、NHKが報じた。
新型コロナの新規感染者数は大半の地域で増加しており、各国政府は経済再開で慎重を期すべきだと、世界保健機関(WHO)が警告した。WHOの新型コロナ技術責任者、マリア・バンケルコフ氏によると、流行曲線が垂直に近い国は20カ国余りに上る。
ベトナムのホーチミン市は9日からの15日間、より厳格なコロナ対策の制限を敷く。同市のプレスセンターに掲示された通知によれば、市民は仕事や食料・医薬品などの調達といった「必須の用事」以外は自宅にとどまる必要がある。
米ジョンズ・ホプキンズ大学とブルームバーグのデータによると、世界の感染者数は1億8480万人、死者数は399万人をそれぞれ上回った。ブルームバーグのワクチントラッカーによれば、全世界の累計のコロナワクチン接種回数は32億6000万回を超えた。
原題:Delta Dominant in U.S.; WHO Sees Global Cases Rise: Virus Update(抜粋)
Vietnam Imposes Stricter Curbs to Stem Virus Outbreak in HCMC(抜粋)