東京五輪開会式の音楽制作を担当していたミュージシャン、小山田圭吾氏が19日、辞任したことを受け、海外メディアも「東京五輪・パラリンピック組織委員会会長を女性蔑視発言で引責辞任した森喜朗元首相をはじめ、また主要な人間が辞めた」(AFP通信)とあきれ気味に報じた。開幕直前になっても繰り返される不祥事を「組織委にとってごく最新の人事上の頭痛の一つ」(同)と伝えている。

小山田氏が音楽担当辞任 過去のいじめ発言、批判浴び―東京五輪

 ロイター通信は「いじめの醜聞で辞任」と速報。「インターネット上で過去の問題が明らかになってから、火だるまになっていた」と報じた。中国のCCTVも「日本社会の批判の声はやんでいない」と伝えた。

 小山田氏が謝罪した16日以降、海外メディアはこの問題に関心を持って報じてきた。米ABCニュースは18日、「開会式まで5日に迫りながら、ただでさえ新型コロナウイルスで苦しむ東京五輪はまた一つ新たな病に見舞われた」と状況を説明していた。「世論調査を見る限り、今に至っても中止や延期を求める声が残っている」と伝え、五輪に揺れる日本社会が世界から見詰められている。