[27日 ロイター] – 米アップルが27日発表した第3・四半期決算(6月26日まで)は、売上高と利益が市場予想を上回った。次世代通信規格「5G」対応iPhoneの販売やサブスクリプション(定額課金)サービスへの加入が好調だった。

予想を上回るiPhone販売がけん引し、総売上高は36.4%増の814億3000万ドルと、リフィニティブがまとめたアナリスト予想の733億ドルを上回った。1株利益は1.30ドル。市場予想は1.01ドルだった。

地域別では中国の売上高が最も伸び、58%増の147億6000万ドルとなった。クック最高経営責任者(CEO)はロイターに対し、iPhoneのほか、パソコン「Mac(マック)」や腕時計型ウェアラブル端末「アップルウオッチ」などの販売も伸長したと指摘。「中国は最も好調な地域だった」と述べた。

5G対応iPhoneへの買い替え需要などを背景に、iPhoneの売上高は前年同期比約50%増の395億7000万ドルと、アナリスト予想の340億ドルを上回った。

クックCEOは、上位機種の「iPhone12プロ」と「iPhone12プロマックス」の販売が好調だったことを受け、粗利益率が43.3%になったと指摘。市場予想の41.9%を上回った。

動画・音楽配信などのサブスクリプションサービスなどを含むサービス部門も業績をけん引。サービス部門の売上高は前年同期比で3割強増加し174億9000万ドルと過去最高になった。アナリスト予想は163億3000万ドルだった。

クックCEOによると、自社プラットフォームの有料登録会員は前四半期の6億6000万人から現時点で7億人に増加したという。

半導体不足を巡っては、MacとiPadの販売台数が制限されているものの、全体的な売上高への影響は従来予測レンジの「下限よりも低い」(クックCEO)とした。

iPadの売上高は73億7000万ドル、Macの売上高は82億4000万ドル。市場予想はそれぞれ71億5000万ドル、80億7000万ドルだった。