[ニューヨーク 3日 ロイター] – ブロックチェーン分析会社チェイナリシスが3日に発表した報告書によると、暗号資産(仮想通貨)の取引で、2019年4月から21年6月の間に、中国のアドレスから、詐欺やダークネットなどの違法行為に関連するアドレスに22億ドル超のデジタルトークンが送金された。
さらに、これらの中国アドレスは違法な発信元から20億ドルの暗号資産を受け取った。チェイナリシスは中国がデジタル通貨関連の犯罪で大きな役割を果たしていると述べた。政府が取り締まりを強化する中、報告書は中国の暗号資産活動を分析した。
ただチェイナリシスは、中国の違法アドレスの取引量は、価値や他の国との比較で、2年間で大幅に減少したと述べた。大きな理由は、19年にあった暗号資産のウォレットと取引所である「プラストークン」詐欺のような、大規模な出資金詐欺がなくなったことだという。
暗号資産における中国の違法な資金移動の大部分は詐欺に関連しているが、それも減少しているという。
チェイナリシスは、手術後の激しい痛みに処方される非常に強力な麻薬性鎮痛剤であるフェンタニルの中国国外への密売も指摘した。
チェイナリシスはマネーロンダリングが、中国で過度に行われている暗号ベースの犯罪のもう1つの注目すべき形態だと述べた。