[香港 6日 ロイター] – 中国の配車サービス大手、滴滴出行(ディディ)は、規制当局を説得する一環として、データ管理および監視活動の運営について、国有の情報セキュリティー会社ウェストン・インフォメーション・インダストリーと交渉している。関係筋がロイターに話した。

中国サイバースペース管理局(CAC)は先月、国家安全と公益を守る必要性を理由にディディに対するサイバーセキュリティーの調査を開始した。

関係筋2人によると、ディディは規制当局の指示に従い、国内に保存された膨大なデータを管理するため主要な第三者企業となるウェストンと協議中だ。

ディディと、深圳に上場するウェストン、CAC、国務院新聞弁公室(SCIO)は、6日のアジアの通常営業時間後、ロイターのコメント要請にすぐには応じなかった。

情報セキュリティサービスと製品を提供するウェストンは、国有企業の中国電子科技網絡信息安全有限公司が親会社で最大株主のため、中国政府の有力候補となっていると関係筋は話した。

ディディは、安全性とデータ分析のために、ユーザーの位置情報と移動ルートのデータを収集し、 「ビッグデータ」 分析を示す報告書を定期的に発行している。例えば、特定の都市の人が何時に仕事を終えたか、どの企業が最も長時間労働かなどを示す。

ウェストンの協議は、中国政府が何年にもわたって放任してきた主要な民間企業を統制し、事業をより強固に管理するために国営企業を巻き込もうとしていることを示している。