[ニューヨーク 10日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為 市場では、ドルが小幅高。対ユーロでは4カ月超ぶりの高値を付けた。 堅調な内容だった前週末の米雇用統計を受け、米連邦準備理事会(FR B)が早期にテーパリング(量的緩和の縮小)に着手するとの見方が引 き続きドルの買い手掛かりとなった。
ドル指数は3日続伸し、約3週間ぶりの高値を付けた。終盤では0.1%高。
暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが1.7%安 の4万5530.05ドル。オーバーナイトでは4万6759ドルと3 カ月ぶりの高値を付けていた。イーサは0.9%安の313 9.15ドル。
バノックバーン・グローバル・フォレックス(ニューヨーク)のチ ーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「複数のFRB当 局者によるタカ派コメントに加え、2カ月連続で90万人以上の非農業部門雇用者数の伸びが示されたことで、テーパリングを巡る判断が間も なくなされるとの市場の見方が再確認された」と述べた。 米労働省が9日発表した6月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が前月比59万件増加し1007万3000件と、過去最高を更 新。採用件数も671万9000件と、前月の602万2000件から 拡大した。
米労働省が6日発表した7月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が 前月比94万3000人増加した。前月の93万8000人に続く伸び となり、サービス業の労働需要が高まる中、米経済が力強い勢いを保っ たまま下半期に入ったことが確認された。
米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は9日、あと1、2カ月 間、雇用の力強い伸びが続けば、FRBは10─12月中にテーパリン グを開始できるという認識を示した。
終盤のユーロ/ドルは0.1%安の1.1720ドル。 ドル/円は0.2%高の110.575円。ドル/スイスフ ランは0.2%高と続伸した。
独欧州経済センター(ZEW)が10日発表した8月の景気期待指 数は40.4と、前月の63.3から低下した。低下は3カ月連続で、 新型コロナウイルスの感染拡大で景気回復が妨げられるのではないかと の懸念を受けた。
チャンドラー氏は「デルタ変異株の感染者数が米国で増加傾向にあ り、一部の州では過去最多水準に達している。これは世界的な現象で、 東アジアのようにうまく対応したと見られていた国々が足元では変異株 の感染に見舞われており、シドニーはロックダウン(都市封鎖)となっ た」と述べた。
豪ドル/米ドルは0.3%上昇した。
ドル/円
NY午後4時 110.57/110.58
始値 110.44
高値 110.59
安値 110.41
ユーロ/ドル
NY午後4時 1.1717/1.1720
始値 1.1725
高値 1.1727
安値 1.1711
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