中国は、新型コロナウイルスが同国内の研究所から流出したのではないかと疑う人々に報復する構えを示した。新型コロナの起源について情報機関がまとめた報告書を米国が数日以内に発表するとみられる中で、警告を発した形だ。
中国外務省の傅聡軍縮局長は「新型コロナの起源を巡る調査や探究で、世界保健機関(WHO)のような国際組織と中国は協力を続けていく」と発言。「しかしながら、根拠がなく根も葉もない政治的な動機による非難を中国が受け入れることはない。不当に中国を非難したい人々は、中国からの反撃を受け入れる覚悟をした方がいいだろう」と続けた。
複数の米情報機関は、新型コロナの起源に関する報告書を近く仕上げる予定だ。報告書の作成は、中国・武漢の研究所がコロナの発生源になったのではないかとの見方を受け、バイデン大統領が5月下旬に命じていた。
中国は武漢ウイルス研究所やその他の施設からの流出説を再三否定し、米情報機関は誤りを繰り返してきた歴史があると主張している。ホワイトハウスのサキ報道官は24日、報告書が公表できるようになるまでもう数日かかる公算が大きいと記者団に語った。
原題:China Warns of Retaliation Ahead of U.S. Report on Virus Origins(抜粋)