オーストラリアと進めていた潜水艦の開発計画が破棄されたことをめぐり、フランスが関係国に対して強く反発している問題で、イギリス側の申し入れでフランスとの電話による首脳会談が行われ、両国は共通の課題に緊密に連携して取り組むことで合意しました。

アメリカは、イギリス、オーストラリアと「AUKUS(オーカス)」と呼ばれるインド太平洋地域の新たな安全保障の枠組みを設け、オーストラリアに原子力潜水艦の技術を提供することを決めましたが、これによってオーストラリアとの潜水艦の開発計画を破棄されたフランスが強く反発していました。

この問題で、イギリス側の申し入れで、ジョンソン首相とフランスのマクロン大統領が24日、電話で会談しました。

イギリス政府の発表によりますと、両首脳は、英仏関係の重要性を再確認するとともに、共通の課題に対して2国間やNATO=北大西洋条約機構の枠組みで緊密に連携して取り組むことで合意しました。

また、両国がインド太平洋地域やアフリカで長年協力してきたことの戦略的な重要性についても一致したということです。

マクロン大統領はアメリカ側の申し入れでバイデン大統領とも電話で会談しましたが、オーストラリアからの申し入れには応じていないなど、厳しい姿勢を崩していません。