[ニューヨーク 8日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルがほぼ変わらず。朝方発表された米雇用統計は失望を誘う内容となったものの、市場では米連邦準備理事会(FRB)が早ければ11月に量的緩和の縮小(テーパリング)を開始する道筋に変更はないという見方が優勢となっている。

9月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比19万4000人増だった。9カ月ぶりの小幅な増加にとどまり、市場予想の50万人増を大きく下回った。

今回の統計は11月2─3日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)前に発表される最後の雇用統計となる。

TDセキュリティーズのシニアFXストラテジスト、メーゼン・イッサ氏は、雇用統計の基調的な詳細はさほど低調ではなかったと指摘。「11月のテーパリング開始と整合する内容と言える」とし、雇用統計を受けたドルの弱含みは一時的となる公算が大きいと述べた。

BKアセット・マネジメントのマネジングディレクター、キャシー・リエン氏も「FRBは11月のテーパリング開始に向け、雇用統計がずば抜けた内容となる必要はないと明確にしている。FRBは(テーパリング開始に向けた)軌道に乗っている」と述べた。

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は0.1%安の94.067。

ポンドは対ドルで安定的に推移し、週間では0.6%上昇する勢い。英中銀の利上げ期待がエネルギー危機などへの懸念を相殺している。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.5%高の5万4569.9ドル。一時5カ月ぶりの高値となる5万6168ドルを付けた。週足では約13%上昇した。

ドル/円 NY終値 112.22/112.25

始値 111.79

高値 112.25

安値 111.52

ユーロ/ドル NY終値 1.1567/1.1571

始値 1.1561

高値 1.1584

安値 1.1556