[ロンドン 19日 ロイター] – 英国のジョンソン首相は19日、97億ポンド相当のグリーンプロジェクトを発表し、世界のトップ金融機関や経営者を投資に勧誘した。

ロンドンで開催されたグローバル・インベストメント・サミットは、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)後の英国が投資家勧誘のために行ったイベントとして最大規模。エリザベス女王とのウィンザー城でのレセプションというソフトパワーも利用して、環境技術の国際競争で先んじるための資金とパートナーを求めた。

ジョンソン首相は、気候変動への対応をテーマにした開会挨拶で「政府の早急な対応も必要だが、市場を動員し、民間部門の参加を獲得する必要がある」と述べた。「実際、ここに集まった皆さんは、24兆ドル分もの資金を運用していると聞いている。皆さん一人一人に伝えたいのは、英国からとても歓迎されているということだ」と訴えた。

また、ジョンソン首相は「グリーンは善である、グリーンは正しい、グリーンは効果がある」とも強調した。

英政府が発表した民間投資案件には、スペインの再生エネルギーグループ、イベルドローラによる洋上風力発電への60億ポンドの投資や、二酸化炭素排出量を実質ゼロにするネットゼロの倉庫、廃棄物産業の脱炭素化技術などが含まれる。

英首相と米マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ氏はグリーン水素、長期エネルギー貯蔵、持続可能な航空燃料などの技術を対象に4億ポンド規模の共同投資パートナーシップを発表した。

ジョンソン首相の傍らで、ゲイツ氏は「規模を拡大し、コストを引き下げていく。そうすれば現在の太陽光発電や陸上風力発電のようになるだろう」と述べた。