総務省が22日発表した9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年同月比0.1%上昇となった。プラス圏は昨年3月(0.4%上昇)以来、1年半ぶり。電気代などエネルギー価格が全体を押し上げた。

  日本の消費者物価は原油高の影響で上向いているものの、既に3%を超えている欧米からは大きく出遅れている。9月下旬以降は円安進行も重なり、輸入物価の上昇に伴い国内企業物価指数は13年ぶりの高水準に達したが、最終財への価格転嫁の動きは鈍い。金融政策の正常化に動き出している欧米の中央銀行とは対照的に、日本銀行は目標の2%が展望できる状況にはない。

キーポイント
・全国コアCPIは前年同月比0.1%上昇(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.1%上昇)ー前月は横ばい
・生鮮食品とエネルギーを除く全国コアコアCPIは0.5%低下(予想は0.4%低下)ー前月は0.5%低下
・総合CPIは0.2%上昇(予想は0.2%上昇)-前月は0.4%低下