[深セン/香港 4日 ロイター] – 中国の不動産開発会社、佳兆業集団が、子会社が発行した理財商品の支払いを実行できなかったもようだ。同社関係者が4日、明らかにした。佳兆業の資金繰りに対する不安が一段と高まっている。

同社は住宅販売で国内25位。

関係者によると、佳兆業金融が4日、100人以上の投資家に状況を説明した。

佳兆業などの不動産開発会社は、比較的容易な資金調達手段として理財商品を発行している。理財商品を購入するのは主に個人投資家だ。

今後12カ月間に償還を迎えるオフショアシニア債は約32億ドル。12月7日に4億ドル相当の債券が満期となる。

11月11日と12日に合計5900万ドル超の利払いが予定されている。

佳兆業は声明を発表し、厳しい不動産市況と格付け低下により、かつてない流動性の逼迫に直面していると説明。資産売却の加速などの手段を通じて資金を調達しているとした。

4日午前、佳兆業金融の本社は閑散としており、ビルの前には警察車両が数台止まっていた。

中国恒大集団の経営危機は今や、中国不動産業界の問題と化している。

野村のアナリストは今週、不動産セクター、より広範な経済の状況が今後数カ月でさらに悪化するとの見方を示した。